私は科学を学んできましたが、私の愛するものはどんな時もアートと工芸でした。学生の頃、手芸クラスに12年間通い、11歳の時に初めてクロッシェのカーディガンをデザインしました。13歳の時に制作した大きなレースのショール(ハープサルショール)は日本に送られ、手芸博で展示されました。40年後、遂に日本(the Land of Rising Sun)を訪れ、そこにある真正さと素朴さに、私は瞬時に魅了されました。卒業後に移り住んだサーレマー島では郷土模様の魔法の世界と出会いました。その後、民族衣装の職人になるための勉強をし、手芸講師として教鞭を取り、多くの人を教育し導いてきました。親しい友人とサーレマー手芸センターを設立。私達の活動は新しい可能性を生み出し、スウェーデンやフィンランドにも販路を広げました。それらの国々で北欧の手芸職人から多くの新しい事を学ぶ機会を得ると同時に、美術館では彼らの豊かな伝統を学びました。私は、糸、縫い針、そして模様の魔法の世界に対して深い情熱を持っています。
私の使命は、着る人の個性、つまり内面や、個々のアイデンティティ、そして独自性を引き出す服を作ることです。現代的デザインを取り入れた編み物の技法と素材の組み合わせにより、値段以上の価値を持ったニットウェアを手にすることが出来るのです。私の作品は” Luxury in Tradition. Knitwear for every Season"という本で見ることが出来ます。

ヘリ ヴァールトゥノウ・ヤルヴ
 デザイナー